<FIFA19 eW杯最終予選>日本代表つぁくと選手インタビュー「ゲームだけに限らない様々な経験をモチベーションにしている」
7月12日から14日にかけて、ドイツ・ベルリンにて、PS4部門の「EA SPORTS FIFA 19 Global Series Playoffs(FIFA 19 グローバルシリーズ プレイオフ)」が開催された。
同大会は、「FIFA 19 グローバルシリーズ」の年間ランキング上位選手のみに出場権が与えられ、世界頂上決戦「FIFA eWorld Cup 2019」への出場権を懸けた最終予選ともなっている。
日本代表として、今シーズンは世界大会を3度経験した、世界ランキング53位・つぁくと選手(Blue United eFC所属)が出場。
つぁくと選手は、世界ランキング2位のフランス代表マエストロ選手を破る大金星を挙げるなどして活躍。しかし、予選ラウンド6試合目を迎えた時点で2勝4敗となり敗退。その結果、「FIFA eWorld Cup 2019」への出場を逃した。よって、つぁくと選手の今シーズンは、ここで終了となった。
VAMOLAは試合後、つぁくと選手にインタビューを行った。以下、一問一答。
■つぁくと選手・試合後インタビュー
――予選ラウンド初戦に、FCバーゼルの強敵・ストレンジャー選手を降し、第2試合では世界ランキング2位・マエストロ選手を倒すという、世界が驚くジャイアントキリングから始まりました
つぁくと選手:最初の2試合は、内容がとても良かったです。集中して試合に臨めました。ただ、ラッキーもありました。こちらに(チャンスになる)ボールがこぼれてきたり、(相手のミスで)シュートが簡単に決まったりして、試合序盤に得点を勢いよくポンポンと奪えたことが(勝利に繋がり)良かったです。
――しかし、その後は連敗が重なりました。集中力に課題を感じますか
つぁくと選手:最初の2試合で集中力を使い切ってしまった部分があるかもしれません。(ASローマ所属ダミー選手との)第3試合から、イージーな失点が少しずつ増えていきました。そのミスにより相手に試合のペースを握られてしまう…そのような試合展開が多かったです。
――予選ラウンド後半戦の試合を振り返ると
つぁくと選手:(マンチェスター・シティ所属シェルツ選手との)第4試合、(ASローマ所属ジメ選手との)第5試合は、試合途中にリードしていたのにもかかわらず、そのリードを守り切るディフェンスが十分にできませんでした。そこで、集中力が少しずつ落ちていき、細かなミスからの失点が増えてしまいました。
――プレイオフ大会前、「ディフェンスに注目してほしい」と語っていました
つぁくと選手:(第3試合の)配信台では、あまり良いディフェンスは見せられませんでした。ただ、第1試合と第2試合には、「固いディフェンス」ができました。その意味で、(目標としていた)ディフェンスの動きは達成できたと思います。世界のトップ選手に通用したことは、自信にも経験にもなりました。
――2勝4敗で予選ラウンド敗退となりました。今、浮かんでいる感情は
つぁくと選手:(2連勝からの4連敗は…)「やっちゃったな~」という感じです。ただ、個人的には、(プレイオフの戦いに)満足している面も多くあります。
(写真:左・コーチ役として帯同したアグ選手、右・つぁくと選手)
―初めて隣に(コーチ役としてチームメイトの)アグ選手が座りました。どのような影響を感じましたか
つぁくと選手:やはり第3者の目線から、プレイ中には見えていないことを指摘してくれます。フォーメーションやゲームプランに関して、アドバイスをもらうこともできました。特に第2試合、マエストロ選手に得点を奪われ、リードされた展開で1stレグが終わりました。その試合の合間に、アグ選手から「2ndレグは落ち着いて、1点取ってから巻き返していこう」とアドバイスされました。その言葉が僕の中では大きかったです。だからこそ逆転できたと思いますし、粘り強く守ることができたと思います。
――「FIFA 19 グローバルシリーズ」には、プレイオフ大会を含め、これで4度の世界大会へ出場したことになります。大きな成果だと思いますが、自身の評価は
つぁくと選手:今シーズンは、最初のFUT Champions Cupから2回連続(ブカレスト大会とロンドン大会に)出場できたのですが、その後はチャンスが少ない状況でした。コンディションも良くない中、3回目(シンガポール大会に)出場して、そして「FIFA 19 JAPAN Tournament」を優勝することができました。その過程全てがプレイオフに繋がったと思います。(世界大会の)3度の経験のおかげで、プレイオフでは、「試合をどうのように組み立てれば良いのか」…、それはかなり明確に見えてきました。
――今日で、つぁくと選手の今シーズンが終わりました
つぁくと選手:「FIFA 19 グローバルシリーズ」の経験を、次回作以降に繋げていきたいですし、(チームメイトの)アグ選手にも伝えたいことが多くあります。この経験を活かしていければと思います。
――プレイオフを視聴した日本のFIFAプレイヤーへメッセージを
つぁくと選手:(第3試合の)配信台で行った試合を、最後まで皆さんに見せたかったのですが、僕の力不足で(得点差が離れたことで、配信試合が変更となり)途中までしか見せられなかったことは、本当に申し訳ないです。ただ、僕のようなプレイヤーでも、このような舞台に出場できたということは、日本のFIFAレベルがそれだけの域に達していることでもあると思います。次回作以降も、皆さんで世界大会にチャレンジして、引き続き一緒に日本のFIFAコミュニティを盛り上げていきたいです。
――これからFIFAを始める子どもたちや、これからeFootball選手を目指す人に、今体験している素晴らしさを、どのように伝えたいですか
つぁくと選手:ゲームだけに限らない経験があります。FIFAというゲームはもちろん面白いのですが、そこからリアルのサッカーを知ることができたり、このような世界的なイベントに出場することができたりします。ここでは、英語で話すことの経験や、外国人選手と海外で戦う経験などができます。それを、自分の様々なモチベーションにして、いろいろな(自分の夢などへの)繋げ方があると思います。たかがゲームですけど、また違う視点で見たら、もっと面白い世界になると思います。ぜひ、挑戦してみてください。
(取材●VAMOLA eFootball News編集部)