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<FIFA19 FUT Champions Cup>ブカレスト大会、日本代表つぁくと選手インタビュー「得点直後の守備意識を改善したい」

『FIFA 19』によるeスポーツの世界大会「FUT Champions Cup」は11月30日からの3日間、今シーズンの第1回大会が開催された。世界22カ国から64名の選手が、ルーマニアの首都ブカレストに集結。日本からはアジア・オセアニア予選を突破した、つぁくと選手(Blue United eFC)が出場した。

つぁくと選手は予選ラウンドを1勝3敗とし、残念ながら決勝トーナメント進出とならなかった。VAMOLAは試合後、つぁくと選手にインタビューを敢行し、同大会を振り返ってもらった。以下、一問一答。

――予選ラウンドを戦ってみた感想を

全ての試合で「あと一步」というところで負けてしまい、とても悔しいです。一方で、(どの試合も接戦に持っていけたことで)僕の今の力でも、十分に世界と戦って行ける実感も湧きました。

――初戦、ドイツ人Arti選手に1点差の敗戦(6対7)でした

1stレグ、 2対1 で89分までリードしていたのですが、アディショナルタイムに操作ミスをして失点してしまいました。結局その試合を引き分けてしまい、2ndレグもその嫌な気持ちを断ち切れませんでした。心理面で、気持ちを整理できなかったことが、敗戦の理由だと思います。あのミスが無ければ、初戦を勝てたかもしれないと思うと残念です。

――普段と慣れない環境が原因でしょうか

前日練習までは、操作のタイムラグ(以下ラグ)を大して感じていませんでした。しかし、今日の予選ラウンドでは体験したことのないラグがあり、それに上手くアジャストすることができませんでした。それがボタンの入力ミスに繋がってしまったと思います。時差ボケのような体調面は、特に問題ありませんでした。

――ヨーロッパと国内のラグの感じ方の違いはありますか

ちょっと違いますね。ここヨーロッパの(サーバー特有の)ラグは、選手の動き(だけ)が重く引っ張られる感じがします。選手のプレイスピードがちょっと遅くなる、鈍くなる、動かしづらくなる、といったイメージでしょうか。

一方で日本国内のラグは、ゲームプレイが「全体的に」重く感じられます。ここヨーロッパは「部分的に」重いラグと感じます。その違いに慣れるのに時間がかかってしまいました。

――第2試合、VfBシュツットガルト所属Lukas選手との試合(5対7)について

1stレグは2対4で負けてしまいましたが、2nd Leg序盤で2対0にできました。2点差を追いつけました。しかしそこで、追加点を奪おうと気持ちが前のめりになってしまいました。焦った結果、逆にカウンター受けて1点返されてしまい…。4対4の同点になった時点で冷静に落ち着いて、1回リフレッシュできたら別の結果があったと思います。

――2試合連続、FIFA強国ドイツ人選手と戦ってみた印象は

プレイレベルが非常に高いと思います。例えば僕がしてしまった1つ1つのミスを、全てロジカルに突いてきます。


(写真:今回、ブカレストで初めて開催されるFUT Champions Cupの大会となった)

――第3試合、デンマーク代表Mikkel Hjorth Bach選手に大会初勝利(5対4)となりました

本当にまず1勝できて良かったです。1stレグを負けてしまい、2ndレグに戦術を変更しました。今までサイドバックの守備ラインを高めに設定していましたが、ポジションを下げました。守備を固めてからカウンター攻撃に入ろうと考えました。戦術を変更した結果、選手感の距離感も良くなり、パスが繋がるようになりました。上手く機能して逆転できたと思います。

――試合中に修正できたことに関して

やはり選手の操作に、今まで体験したことのない独特のラグがありましたので、(初戦や2戦目のような)守備の操作ミスは絶対に許されないと考えました。守備に人数を割くプレイスタイルに変更して、挽回できました。気持ちの面でも、修正できたと思います。「まず1点を返す」ことを心がけました。こちらの得点が連続してぽんぽんと入ったので、相手も焦ったと思います。お互い負けられない試合でしたので、緊張感のある良いゲームができたと思います。

――第4試合、実力派で知られるスペイン代表Gravesen選手との試合(5対9)の印象は

この試合も、追いつく展開までは良かったです。1stレグは2対4で負けましたが、2ndレグで2対0として、試合を振り出しに戻すことができました。しかし得点直後のキックオフ再開のタイミングに失点してしまい…。

『FIFA 19』には「キックオフ直後に点が入りやすい」という特有の状況があります。そこを相手が突いてくる攻撃に対して、守備で止め切ることができませんでした。

今大会の総括に繋がりますが、キックオフ再開直後の守備が本当に難しかったです。どの試合も、追いついた後の守りに課題が残りました。

――その守備を改善するためには

ゴールを決めて、試合に追いついたからといって気持ちを緩めないことです。しっかりと試合に集中して、直後の相手のプレイをケアすること。精神面でも、常に冷静になることで自分のペースを崩さないようにしたいです。


(写真:今大会のPlayStation4部門準優勝、ブラジル代表Tore選手と)

――Blue United eFCが発足して最初の大会になりました

チームが始動したことで、良い影響をいくつも感じています。試合に臨む姿勢1つとっても、身が引き締まる思いです。実際にゲームプレイのレベルアップにも繋がっていることを感じます。

――プロクラブ所属選手として、プレッシャーを感じることは

「勝つこと」が第一に求められるので、それはあります。今回、1勝できたことは大きな進歩だったと思います。(Blue United eFCスポンサーの)アンダーアーマーさんが提供してくれたユニフォームを気に入っています。子供の頃から、利用していたスポーツブランドなので、気合いが入ります。

――eスポーツ選手として、海外の大会に出場することについて

「eスポーツ選手として海外に行く」ことは、個人的にいつも楽しみです。FIFAシリーズは、リアルなサッカーの世界に繋がっていることに面白さがあると思います。今日第2戦目の対戦選手もブンデスリーガのシュツットガルト所属でした。

eスポーツ文化という面では、欧州のサッカー市場はすでにeスポーツに一定の理解があります。日本のサッカークラブも、(欧州の状況のように)eスポーツ選手が所属する流れが生まれることを期待しています。その発展に自分も携わっていければと思います。

――12月、FUT Champions Cupロンドン大会の出場権を得ています

今回、『FIFA 19』シリーズとして初めて出場した国際大会でした。今、感じている課題を練習で1つ1つ潰していこうと思います。ロンドン大会では、ノックアウトステージに進出できるように頑張ります。

(インタビュー・文●VAMOLA eFootball News編集部)

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