• HOME
  • Topics
  • 独自インタビュー
  • 【CYCLOPS athlete gaming】黒豆選手「プロは、まず勝つこと。英マンチェスター大会で学んだプロ選手としての振る舞い」

【CYCLOPS athlete gaming】黒豆選手「プロは、まず勝つこと。英マンチェスター大会で学んだプロ選手としての振る舞い」

プロeスポーツチーム「CYCLOPS athlete gaming」に所属し、大阪のeフットボールシーンを盛り上げている黒豆選手(26)に、VAMOLAは独占インタビューを行った。『FIFA18』のWL(ウィークエンドリーグ)では好成績を収め、今年4月に英マンチェスターで行われた世界最高峰の大会「FUT Champions Cup Manchester」に、日本代表として出場した実績を持つ。黒豆選手が、プロのeフットボール選手として活動するに至る過去と現在、そして未来へのアウトラインに迫った。


(写真:FUT Chumpion Cupマンチェスター大会の試合会場にて)

サッカーゲームの中なら、得点が取れた

僕は小学校と中学校で(リアルの)サッカーをやっていました。ポジションはディフェンダーから始まって最終的にはゴールキーパーをしていましたね。このポジションではふだんゴールすることがないので、「サッカーゲームの中でゴールを決めること」が嬉しかったのです。サッカーゲームを始めたのは12歳くらい。最初のタイトルはウイニングイレブン7だったでしょうか。本格的にゲームをやるようになったのは、高校に入ってからですね。

大会に出場するまで分からなかった自分の強さ

10代の頃は、自宅で友達たちと対戦をしていましたが、オンライン対戦はほとんど参加していなかったです。ウイニングイレブンでいえばマスターリーグ、FIFAでいえばキャリアモードという対コンピュータ戦がメインだったので、自分がどのくらいサッカーゲームが強いのかは正直ずっとわからなかったです。自覚するようになったのは、実は結構最近になってからで3年前くらい。FIFAの11対11のモードで知り合った友人たちと個人対戦を通じて、「あれ、あまり負けていないな」と思って(笑)。当時は大きな公式大会というよりは、個人のコミュニティが主催する大会への参加がメインでした。その対人戦で負けないことが続いたので、自信を深めて行くことができました。

「プロ選手」を目指そうと思ったタイミング

僕がCYCLOPSに加入したのは2年前になります。当時は、「プロゲーマー」(という職業)がゲーム業界の中でも、あまり存在しない状況でしたので、正直どういう仕事になるのか想像できていなかったです。ただ、「(サッカーゲームで)どこまで自分が通用するのか試したい」という気持ちが日々強くなっていました。そんな時に紹介を通じて、本当にご縁だと思いますが、CYCLOPSに所属することになりました。


(写真:マンチェスター大会プログラム用の、公式選手写真撮影の様子)

プロ選手は「まず、勝つこと」が求められている

(プロ選手になった最初の感想は)正直、何も変わらない(笑)。プロになったからといって、大きな大会へすぐに出場できたわけでもないですし。ただただ、プレッシャーだけが大きく伸し掛かるようになったなと思いました。チームから言われているのは、「(プロは)まず、勝つこと」。チームと選手の間で目標を定めるのですが、僕がCYCLOPSに入ったのは、「どれだけ強い相手でも自分の力が通じるか」でしたから、「世界大会に出場すること」を目標に設定しています。プロになった当初も今も、世界大会で活躍するという目標に変化はなく、努力を続けています。

海外の選手が持つ独特の「圧力」

僕が(2018年4月のFUT Champions Cup)マンチェスター大会に出場して感じたのは、「本当に国によって(プレイスタイルに)特色って出るんだな」ということです。それはリアル(のサッカー)と同じで面白いと思いました。海外選手は特に「圧力」が凄いです。ゲームの中のプレスが速いというのも実際ありますし、何より一人の人間として、その表情や態度などもそうです。大会の会場ですれ違ったり挨拶したりしても、どの選手も自信に満ち溢れた顔をしていて、「オレはこのゲームで強いんだ」という雰囲気を醸し出していました。日本人の選手はどこか控えめで遠慮している選手が多いと感じるのですが、(海外の選手には)そういうのが全然ありません。海外選手の前向きで堂々とした態度を、僕も見習いたいと思いました。

日本人選手のプレイスタイルの傾向と課題

日本人選手は、自分からボールを取りに行くよりも、守備の網を引いた上で、相手選手がそこに来た時にボールを奪いに行くスタイルが多いと思います。Jリーグを見ていても、同様の守備戦術であるディレイの傾向を感じます。国内の大会では、相手にそのような守備ブロックを敷かれてしまうので、ブロックの前で細かいパス回しをしたり、ただスピードを使った勢いだけではなく、ギリギリの局面で相手の意表をついたりして、守備の綻びを作ることを意識しています。ただ、そのやり方が世界大会で通用するかと言えば、球際でガツンと来ることを好む海外選手と対戦してみると、自分の経験として難しかったこともありました。実際のサッカーと共通する課題なのかもしれませんが、国内で通用するスタイルと世界大会で有効なスタイルは別なのかもしれません。


(写真:仏パリ・サンジェルマン所属のトッププレイヤーDaXe選手と)

サッカーゲームで「海外組」になること

eスポーツ選手として、「目標を持って世界と戦っている」という、その姿だけでは(一般の人たちに)うまく伝わらないものがあると思っています。サッカーでトピックになる花形と言えば、「有名なサッカークラブに移籍して活躍すること」になると思うので、チャンスがあれば欧州クラブへの移籍を狙いたい思いはあります。ずっと海外に住んでみたいという気持ちもありました。ただ、今はどちらかと言えば、国内にeフットボールが普及する活動に力を入れていきたいです。

日本と大阪のeフットボールの土台作りを

国内のコミュニティのイベントに参加する際は、プロのeスポーツ選手としての立ち居振る舞いに気をつけています。大阪を拠点に活動していますが、まだ大阪で行われるFIFAのオフラインイベントが少ないので、自分の(プロ選手としての)立場を上手に活用しながら、主催イベントも企画していきたいと思っています。オンライン上では、関西でも強い選手はたくさんいますので、潜在的にはもっと大阪が盛り上がると思っています。そこに、火を付けていきたいです。


(写真:海外選手たちとの交流から学べることが多かったと語った黒豆選手)

eフットボール選手としての夢

(所属してみたい欧州クラブは)夢が叶うなら、リヴァプールです。もちろん、国内ではガンバ大阪(※)が一番好きですよ(笑)。

※黒豆選手は、5月に開催された明治安田生命eJ.LEAGUEに、ガンバ大阪の推薦を受け出場している。

(写真提供:SHIBUYA GAME
(文●Torinos)
(取材●VAMOLA eFootball News編集部)

関連記事一覧