【eW杯直前独占インタビュー】日本代表ナスリ選手「世界一になれるなら、なりたい」(前編)
国際サッカー連盟(以下、FIFA)が主催するeスポーツにおけるサッカー競技大会「FIFA eWorld Cup」(以下、eW杯)が、いよいよ8月2日からイギリスの首都ロンドンで開催される。約2,800万円(25万USドル)という高額優勝賞金もさることながら、優勝者にはFIFA表彰式「ザ・ベスト・FIFAフットボールアウオーズ2018」でリアルサッカーの優秀選手たちと同列に表彰される名誉が懸かる今大会は、サッカーゲームが「ゲームジャンルの1つ」としての位置づけから、「サッカー競技の1つ」として、認識の枠組みが変わる「エポックな大会」になると予想される。プレイステーション4(以下、PS4)部門の本戦に進む16人のうち、日本からは18歳の新星、ナスリ選手(※1)が最終予選を突破し唯一出場する。eW杯まであと残り数日と迫った7月某日、VAMOLA編集部ではナスリ選手への単独インタビューを行った。前後編に渡りその内容をお届けする。
※1 ナスリ選手は6月3日にオランダの首都アムステルダムで行わた「EA SPORTS FIFA 18 グローバルシリーズプレーオフ」PS4部門の決勝トーナメント最終予選にベスト16入りし、eW杯出場を決めていた。なお、大会上での登録選手名は「WEB選手」である。本戦出場者の顔ぶれを見れば、欧州のフットボール強国が「e」においても強い傾向があり、また次いで南米が追っている状況だ。ナスリ選手はPS4部門においてアジア国としても唯一の出場選手になる。
eW杯に向けて、今はとにかく試合数をこなす
(写真:インタビュー取材は都内某所で2018年7月23日に行われた。)
ロンドンまで1週間と少しですが、大会については…(少し考えて)自信はないです(笑)。いまは大会に向けてとにかく試合数をこなす、という感じですね。今は週末に行われているWEEKEND LEAGUE(FUT CHAMPIONS WEEKEND LEAGUE)(※2)に出場しています。練習試合をしながら、特にその結果を深く考えることはないですね。相手が日本だと勝てるので。試合をしながら、本番でどう戦おうか、少しずつ固めています。FIFAを始めたのは高校1年のときですね。もともと(リアルの)サッカーをやってました。最初は家にwi-fiがなかったので、CPU対戦です。好きな選手をエディットして、好きな選手でチームを作り、何シーズンも繰り返しやっていました。学校の友達ともやってましたが、あまり負けなかったですね(笑)。ふだん、平日はほとんど試合をやっていないんです。プレイしない日は前回の大会の動画など、FIFA18のプレイ動画をよく見ています。
注目を浴びても、ただ楽しくプレイしていたい
(写真:eW杯の大舞台に向けても、自然体を意識すると語るナスリ選手。)
自分が有名になったのは最近なんで、eスポーツ選手として自分が…という考えはまったくないです。普通の生活を送ってきて、急にいろんな話が出てきて、よくわからないですね(笑)。今はただ楽しくプレイしています。日本人の多くのプレイヤーとはグループを作って話しています。大会まではWEEKEND LEAGUEがあと1回できるので、それをやります。試合を前に「これくらいまで勝ちたい」という気持ちはまだなくて、世界一になれるなら、なりたい。負けず嫌いなんで、負けたくないという気持ちは強くあるんですけど、具体的にどこまで、っていうのはないです。負けたくないという気持ちがあるから、ゲームが開始したら、いっきに集中します。集中力を高めるために、何かをするということはないですね。試合が始まったら、自然に入り込みます。
※2 FUT Championsの概要は下記ページに詳細。
FIFA 18 ULTIMATE TEAM CHAMPIONSビギナーズガイド
ナスリ(WEB)選手オフィシャルホームページ
大会公式サイト
FIFA eWorld Cup 2018
EA SPORTS FIFA 18グローバルシリーズ
【eW杯直前インタビュー】日本代表ナスリ選手「世界一になれるなら、なりたい」(後編)に続く。次回はナスリ選手の考える「サッカーゲームが強くなる人の素質」についてお話します。(7月31日に更新予定です。)
(インタビュー・文:VAMOLA eFootball News編集部)
※VAMOLAでは、8月1日から5日の間(決勝戦は4日)、FIFA eW杯へ現地取材を行い、日本代表ナスリ選手の試合とコメントを中心に、連日、ロンドンから更新致します。